観覧無料
開催日:2024年11月6日(水)
時間:19:00〜20:30頃
場所:日比谷OKUROJI H03前
(岐阜トーキョー前)
- ※観覧無料(会場での待機可能時間は17時以降となります)
- ※シート等を広げての場所取りはおやめください
- ※入場整理券はございません。 17時以降にお集まりいただいた上でスタッフの指示により観覧エリアで待機をお願いいたします。
文:佐々木亮介
a flood of circleの新アルバム"WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース"をリリースするまでの主観史を書き表してこれをライナー・ノーツとしたいと思います。 以下日付はバンドのスケジュール・アプリからメモしたもので、正直記憶は曖昧なため細かいことは正確ではありません、あしからず。
2月15日
前作アルバム"花降る空に不滅の歌を"をリリース。
自分を曝け出して作ることを念頭に置いたアルバムだった。
同日Top Beat Clubにてアルバム全曲演奏。
この辺りから、自分がやってるライブ演奏って本当に面白いのか?と改めて考え出す。
2月23日
千葉ルックから"Tour 花降る空に不滅の歌を"が始まる。
30本くらいのライブ・ツアー。
このツアーではまだモニター・スピーカーを置いたり、ギター・ソロのたびにブースターを踏んだりして演奏していた。
3月から4月にかけて
次のアルバムについてスタッフと打ち合わせする。
リリースは2024年秋を目指そう、それまでにシングルやミニ・アルバムで曲を発表していくのはどうか、という話になる。
所属レーベルであるテイチクとの契約は、基本的には4月から3月の間に最低1枚アルバムかせめてミニ・アルバムをリリースする、という形。
なるべく常に新曲があってなるべく常にリアルタイムの自分がライブで出せる、というのはしっくりくるやり方なのでリリースのタームが短いとは感じない。
けれど"花降る空に不滅の歌を"で曝け出すことを意識してやり抜いた直後だったこともあって、一旦空っぽ。
止まらずに進むならまずは何か挑戦するが身の為と思い、挑み甲斐のあるプロデューサーを立てようと考える。
挑むって何なのかよく分からないけれど、本当に尊敬していてかつ舐められたくなくて自分がガムシャラになってしまいそうな相手と作業をする、みたいなことではあった。
細かな理由付けはこれまで様々なメディアで話してきたので割愛、ホリエアツシさん(ストレイテナー)にオファーする。
ホリエさんからはスタッフを通して、嬉しいんだけどまだよく分からないからまずは話そうか、という感じで連絡がくる。
4月から6月までのいつだったか忘れたけど、もっと前だったか後だったかも知れない、とにかくなべちゃん(渡邊一丘/Drums)から渋谷の居酒屋・山家に呼び出され10年かそれくらい振りに2人きりで話す。
その際、40歳になってもバンドが同じ調子だったら自分は続けられないと思う、と告げられる。
発破をかける意味もあったと思うし、何の嫌味も感じなかったし、ただ嘘ではない言葉だと感じる。
自分となべちゃんはその時37歳、あと3年。
自分はこのメンバーで行けるところまでバンドを続けたい。
ただしぬるい感じで続けても"同じ調子"以外の結末が待ってるとは思えない。
3年後のことを考えながら曲を作り始める。
5月8日
下北沢シャングリラにて宍戸翼主催"Billion Color Modes 3"に弾き語りで出演。
たまたま共演だったホリエさんに、打ち上げにて思ってることを洗いざらい話す。
ホリエさんは納得してくれて、プロデューサーとして新曲のレコーディングに参加してくれることが決まる。
以降デモを作って送る。
たしか2曲か3曲か。
"ゴールド・ディガーズ"の要素はありつつ、この段階ではもっと無駄に情報量の多い内容のデモ。
ホリエさんには、これならデモ1曲を切り分けて5曲は作れるよ、というようなことを言われた記憶あり。
6月16日
Zepp Shinjuku公演にて"Tour 花降る空に不滅の歌を"が終了する。
バンドもオーディエンスも素晴らしい空間、時間にしてくれた。
ただしチケットは売り切れず、焦りが募った状態でツアーを終える。
同日新宿LOFTにて深夜公演。
酔っ払った気もする。
6月26日
ホリエさんと2人で下北沢のスタジオに入り、曲を作る。
作業は40分ほどで終わり、その後2時間ほど呑む。
しかし歌詞はレコーディングのギリギリまで悩むことになる。
6月29日
a flood of circleが普段から使っている練習スタジオにホリエさんを招き、バンドでアレンジしていく。
スムースにまとまる。
歌詞はまだまだ。
7月4日
渋谷サンシャイン・スタジオにて"ゴールド・ディガーズ"レコーディング。
ホリエさんには、歌詞に"3年後"って書いちゃってるけど本当いいの?、と念を押される。
大丈夫っす、と答える他なく、当然大丈夫かは知らないまま同日中に歌を録音する。
ホリエさんは、ニコッというかニヤッというか、どっちとも取れる顔で笑ってるように見えた。
7月16日
日比谷野外音楽堂にてROTH BART BARON主催"BEAR NIGHT 4"にゲスト・ヴォーカルとして出演。
たまたま共演だった後藤正文さん(ASIAN KUNG-FU GENERATION)と2015年の"NO NUKES"というイベント以来の再会、しかし初めてしっかり話す。
音楽のことや生活のことなど。
7月19日
スタッフとの次作の打ち合わせ。
ホリエさんの時と限りなく同じ動機と、そして出会いのタイミングによって、プロデュースを後藤さんにオファーする。
このこともまた詳細は様々のメディアで話した通り。
後藤さんからはスタッフを通して、嬉しいんだけどまだよく分からないからまずは話そうか、という感じで連絡がくる。
7月28日
後藤さんとオンライン打ち合わせ。
思いの丈を述べる。
後藤さんは納得してくれて、プロデューサーとして新曲のレコーディングに参加してくれることが決まる。
以降デモを作って送る。
新曲と、ホリエさんに送ったけど選ばなかった曲、あとは古いデモを掘り返して計10曲ほど。
後藤さんには、どれも良いけど1曲だけ鳥肌が立ったものがある、というようなことを言われた記憶あり。
古い曲だった。
他人に言われて分かる良さってありますね。
9月6日
シングル"ゴールド・ディガーズ"をリリース。
以降"Happy Yappy Blood Hunt"という短いライブ・ツアーを行う。
10月25日
渋谷クラブ・クアトロにてストレイテナーと共演。
並行して後藤さんとのやり取りをオンラインで続ける。
"キャンドルソング"の原型が出来る。
10月30日
a flood of circleが普段から使っている練習スタジオに後藤さんを招き、バンドでアレンジしていく。
スムースにまとまる。
歌詞はまだまだ。
10月末だったか11月に入っていたか
アオキテツが急病のため入院。
入院が決まった時は病名も分からないという連絡だったから不安になったが本人はもっと計り知れない不安だったろうと思う。
その後、腸のナントカという病気であることが判明し、休んで退院すれば復帰できるという見通しが付き一旦安心する。
ただし完治するものでないらしく病気と付き合って行かねばならないということで、彼にとって油断ならない状況は続いているようだ、多分。
なべちゃんと山家で話した時と違う意味で、バンドを続けること、続け方について考えたり酒を呑んで忘れたりする。
11月3日
気仙沼サンマフェスティバル
11月5日
Japan Mobility Show
11月18日
PK Phampoo主催"PSYCHIC FES."
上記3本のライブはアオキテツ以外のトリオ編成で演奏する。
テツのことを踏まえればキャンセルも考えなくはなかったが、全て他者主催のイベントだったためスケジュールに穴を空けるのもシャクで出演したというのが正直なところ。
11月14日
渋谷サンシャイン・スタジオにて"キャンドルソング"レコーディング。
アオキテツ欠席。
後藤さんは、レコーディング/マスタリングのエンジニアの人選からマイクやアンプやエフェクターのチョイス(というか貸してくれたり借りてきてくれたりさえしました)まで、なんならアンプを置く角度さえこだわり抜いて臨んでくれた。
11月23日
BRAHMANとの共演だった喜多方プラザでのライブからアオキテツ復帰。
11月27日から30日にかけて
荻窪タペンス・スタジオにて"Happy Yappy Blood Hunt"、"おやすみシュガー"、"ギター(羽あり)"、"冬の終わり、マウンテンデュー、一瞬について"レコーディング。
年末までのどこか
ツアー・マネージャー(後にリリースされる"虫けらの詩"のアートワークで一番目立つハメになる迫田氏)から2024年8月12日に日比谷野外大音楽堂の会場使用の抽選に当選したと連絡がくる。
いやa flood of circleマネージャーからだったかも。
10年振りの野音、これがダメなら"ゴールド・ディガーズ"の歌詞で書いたことは当然ながら夢のまた夢で終わるだろう。
12月4日
"キャンドル・ソング"テツのギターをダビング。
短い時間ながら後藤さんも来てくれて、やはりマイキングからアンプの角度までこだわってくれる。
1月1日
8月12日にデビュー15周年記念公演 "LIVE AT 日比谷野外音楽堂"を開催することを発表。
1月12日
新代田フィーバーにて時速36kmを招いて、
1月19日
恵比寿ガーデンホールにてLiSAを招いて、
2月9日
鶯谷キネマ倶楽部にてドミコを招いて、
2月14日
お台場Zepp DiverCityにてUNISON SQUARE GARDENを招いて、
A FLOOD OF CIRCUS2024を開催。
テツの顔色が前より良い気がしてきた。
3月13日
5曲入りのE.P."CANDLE SONGS"をリリース。
さあ、いよいよアルバムを作る段に突入する。
3月下旬
a flood of circleは2015年より株式会社青というマネジメント会社を運営してきた。
以下のことは自分のリーダーシップの欠如によるもので大変スタッフに申し訳なく、かつ書くのも恥ずかしいようなことですけど、諸事情あって2人のマネージャーが実質移籍する形となり(a flood of circleに関する業務は今も継続して愛情を持って担当してくれている)、マネジメントの形を再編する。
それと同時に、a flood of circleをテイチク/インペリアル・レコードというレーベルに連れてきてくれて12年ほど共に音楽制作をしてきたディレクターがマネジメントとは全く別の事情から退社することになる(結果として、今は後任も信頼できる人が担当してくれている)。
この辺りで自分は少なからず混乱してしまい、9月にアルバムのレコーディング作業が全て終わるまでその感覚はなだらかに続く。
スタッフの再編を機に、メンバーと今後について、アルバムについて話す。
バンドがバンドを本気でやる気であればやっていける、というような当たり前で当たり前だからわざわざ話さないようなことを話す。
自分はその時のメンバーの反応を見て、または言葉を聞いて、少なくとも野音までは行けると確信できた。
この辺りからアルバムのための曲作りを開始する。
4月から5月にかけて
"ゴールド・ディガーズ"、"キャンドルソング"を経て、次のアルバムの作り方を考える。
スタッフの変動もあって今は守りに入るべきだと感じ、それはつまり攻めなくてはならないということだと短絡的に感じ、アルバムは山で録音しようと決める。
メンバーやスタッフにそれを告げると、なんとなくOKしてくれた。
やったことのない方法だし、レーベルのディレクター交代直後だったこともあって山でのサウンド作りやレコーディングの仕切りを客観的に担ってくれる人が欲しいというところで、高野勲さんにオファーすることにした。
勲さんとはオンラインで事情を話して、参加してくれることになった。
4月12日
仙台MACANAよりa flood of circleデビュー15周年記念ツアー "CANDLE SONGS -日比谷野外大音楽堂への道-"が始まる。
合間にアルバムのためのデモを作り続ける。
玉石混合というか正直ほとんどただの石ばかりという感じのアイデアを60曲くらい。
5月22日
小説"告白撃"(作:住野よる)発売。
作中で"Honey Moon Song"がモチーフとされる。
こんなことが起きるものかと驚いた。
良い風が吹いてるような気がしてくる。
6月9日
漫画"ふつうの軽音部"(作:クワハリ/出内テツオ)第25話公開。
作中で"理由なき反抗(The Rebel Age)"がモチーフとされる。
こんなことが起きるものかと驚いた。
良い風が吹いてるような気がしてくる。
6月下旬
デモ集から曲を絞り込んでバンドに聴いてもらい、練習スタジオで作り込む。
勲さんにもスタジオに来てもらい、アレンジから参加してもらう。
2024年7月3日から5日にかけて
"音響に優れたスタジオがなくてかつ騒音で怒られもしない山"を求めた結果、福島県須賀川市にある響きの森にてアルバムレコーディングを開始。
山というとかなりワイルドでカッコいい誤解を与えそうだが響きの森はいわゆるキャンプ施設。
そこにある山小屋というのかロッジとでもいうのか、そこへ機材を持ち込む。
"虫けらの詩"、"WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース"、"ひとさらい"、"Eine Kleine Nachtmusik"、"D E K O T O R A"を録音する。
"虫けらの詩"のみ歌までレコーディングを終える。
"ひとさらい"のみ響きの森で作った曲。
2024年7月26日から27日にかけて
世田谷hmcスタジオにて "ファスター"、"ベイビーブルーの星を探して"、"屋根の上のハレルヤ"、"11"を録音する。
山で録るだけだと山の人みたいになっちゃうっていうか、実際山に特段思い入れがないので、山を経て最後はいつも通り東京で録音すべきかなと思ってのこと。
"虫けらの詩"以外は全て歌詞がない状態で録音しているので、ここから歌詞を書くのに大変時間がかかる。
何度も締め切りを過ぎ、悩み続けて、9月まで作詞とヴォーカル・レコーディングのみ色々のご迷惑をおかけしつつ断続的に続く。
8月初旬
良い風のおかげで日比谷野外大音楽堂のチケットがソールド・アウト。
a flood of circle史上最大の動員となることは確定した。
俺って運は良い。
8月12日
デビュー15周年記念公演 "LIVE AT 日比谷野外大音楽堂"を開催。
来てくれた人ありがとう。
と、書くと他の店に来てる人のことどう思ってんのという話になるのかならないのか、いつもありがとう。
一生懸命はやった。
同日"虫けらの詩"リリース。
9月9日
作詞作業引いては歌の録音がやっと終わり、アルバムのレコーディングが完了。
10月2日
新宿ロフトにて2014年のアルバム"GOLDEN TIME"の10周年を記念して再現ライブを行う。
野音の1/5くらいのキャパシティだけどチケットが売れ残る。
実力という感じ。
でもありがとう。
10月2日と3日
ミキシング、
10月4日
マスタリングを経て、アルバム完成。
11月6日
最新アルバム"WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース"をリリース。
11月28日
千葉ルックよりアルバムのためのツアーが始まる予定。
ツアーは続き、次の作品の予定はまだ決まっていない。
6月13日
アルバムのためのツアーファイナル公演をZepp DiverCityにて開催予定。
バンドは"ゴールド・ディガーズ"の詞にある通り、一つの目標を今もなお共有している。
そして目標とは実はあまり関係なく、その都度、一生懸命やってはいる。
"WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース"をよろしくどうぞ。
NEW ALBUM「WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース」
2024 年 11 月 6 日 ( 水 ) 発売
初回限定盤 (CDA+DVD)TECI-1829 ( 税抜 )¥5,000/( 税込 )¥5,500
通常盤 (CD)TECI-1830 ( 税抜 )¥3,000/( 税込 )¥3,300
初回限定盤(TECI-1829)をオンラインショップで購入する
通常盤(TECI-1830)をオンラインショップで購入する
観覧無料
開催日:2024年11月6日(水)
時間:19:00〜20:30頃
場所:日比谷OKUROJI H03前
(岐阜トーキョー前)
開催日:2024 年 11 月 10 日 ( 日 )
時間:18:00~ ※17:30 集合
場所:タワーレコード新宿店
a flood of circle『野うさぎのブルース /WILD BUNNY BLUES』の
通常盤または初回盤を入荷日 (11 月 5 日 ) よりタワーレコード新宿店にて
お買い求めいただいたお客様へ、「サイン会参加券」を 1 枚差し上げます。
参加券はご予約者優先の先着で、対象商品 1 点につき 1 枚配布いたします。
サイン会当日は、参加券をお持ちのうえ、集合整列時間(17:30)に
イベントスペース付近の階段にご整列ください。
※参加券一枚につき、ご希望の物一点にメンバー全員のサイン入れをさせていただきます。
メンバーそれぞれのサインを別のものに入れる事は出来ません。